Content is comming here as you probably can see.Content is comming here as you probably can see.

開発者のごあいさつ

本ホームページはWallCell工法( 木造乾式嵌合(かんごう) ブロック工法)を紹介し、賛同者をつのりこの工法の普及を目的としています。

新潟県中越地震(2004年10月)に衝撃を受け、株式会社つみっくは出雲市総合ボランティアセンターと協働し、避難所での雑魚寝解消施設「ささやか安心空間」(リンク、WallCellとは→楽しみ方)を開発しました。2007年のことです。

その後、「NPOつみっ庫くらぶ」という心強い仲間も得て、島根県と兵庫県の学校や福祉施設などに「ささやか安心空間」の備蓄を進めてきました。受け入れ市町村の協力のもと、総務省関連事業である地域防災スクールモデル事業の助成をうけました。

東日本大震災発生からひと月を経ない4月6日、宮城県亘理町の小学校体育館に兵庫県備蓄分のブロックで4部屋の「ささやか安心空間」と2m四方の「多目的空間」を設置させていただきました。

また6月14~16日には石巻市の小学校体育館避難所3ヵ所に島根県からブロックを搬入し、「更衣室」が設置できました。
被災者のみなさま自身が組立てました。

これらは出雲市平田中学校に備蓄されていたものと、奥出雲町の三成小学校で使われながら備蓄されていたブロックたちです。

「更衣室」は「ささやか安心空間」のパーツ流用で大部分ができましたが、室内を明るくし、かつ内部が見えないようにしなければなりません。姿見の大きな鏡もあれば、女性たちにも元気になっていただけるはずです。

天井部分やドア・窓には軽くて衝撃に強い、光を通す材料プラスティックダンボールが最適です。プラダンメーカー国内最大手の住化プラステック株式会社様に被災地で製品が果たす役割を説明し、材料のご寄贈をメールでお願いしました。

翌日には快諾のお電話をいただき、お願いしていた以上の材料が送られてきました。

被災地搬入一週間前のお願いだったにもかかわらず、鏡は三重硝子工業株式会社様が二つ返事で提供を引き受けてくださいました。

鏡を受ける木製の額縁はブロックや一連のパーツの製造をお願いしている北陽木工株式会社様が寄贈してくださいました。

またレンタトラックや燃料費などの経費は「平成23年度・島根県新しい公共支援事業」からの助成をいただきました。

運送には「NPOひろしまね」「NPOつみっ庫くらぶ」のメンバーと小生があたりました。

多くの方々からの善意が詰まった「更衣室」によって、避難所の女性たちから少しでも微笑をひきだせたのなら、関係者一同これ以上の喜びはありません。

日本はこれから地震の活動期に入るという学説を度々目にするようになりました。

全国の市町村に少しでも多く、「使いながら備蓄」をすすめること。そして避難所のQOL向上に貢献できる「ささやか安心空間」というシステムの認知度をあげることが喫緊の課題になっています。

自らの事業として地元の木工業者さんと手を組みブロックを生産し、備蓄をすすめてくださるNPO・企業・自治体を探しています。

事業の立ち上げを支援します。ご協力どうぞ宜しくお願いします。

WallCell工法は次にあげる三つの問題を一挙に解決するために開発されました。

■ 素人に施工可能な建築技術を開発できないか?

常識をくつがえす「軽い・スリム・きれい・加工が簡単」そんな建材はないの?
パソコンとソフトの普及、周辺機器の発達、ネット検索による情報収集力アップ、さまざまな道具の発達と低価格化、従来はプロに任せるしかなかった領域に素人がチャレンジでき、それなりの成果をあげられるようになりました。
そんななかで建築は未だプロ中心で施工され、価格もよくわからない分野です。
多くのひとにとって人生で一番高い買い物のわりにはわかりづらく消費者が主体的になれない点では医療の分野とよく似ています。

しかし日本でもようやく「自分でつくりたい!」という気分は熟してきました。
建築資材のイメージは未だに「重い・かさばる・汚い・加工が難しい」が一般的です。
素人が本格的な工事をするための「軽い・スリム・きれい・加工が簡単」という建材と工法は開発されないのでしょうか?
安くて短時間で素人にも簡単に施工できる地震に強い工法と建材がもうそろそろ出現してもよいはずです。

■自分ひとりで工事をシミュレーションできるソフトはないの?

今まで素人には手に負えなかった構造設計・製図・工事価格や施工時間の見積の問題も
パソコンとネットの中で解決できるはず。
設計士さんには最終チェックと建築確認申請をおねがいし、基礎工事、屋根工事や設備工事などプロでなければ難しい仕事はシミュレーションソフトから出力した図面をもとにそれぞれ見積もり交渉。
住宅メーカーの営業マンとの煩わしいやり取りをせずに、納得の工事計画つくりができればなにかと便利なはずです。
組み立て手順を事前に建築仲間で共有し、施工のイメージトレーニング。
できあがった建物で仲間と飲む完成祝いのビールは格別の味のはずです。

■環境負荷が小さな、週末田舎暮らしのできる自家菜園付きセカンドハウスを供給するには?

現代の都市住人にとってあこがれの自家菜園付きのセカンドハウス。
都会と田舎に住居があり、生活のモードを切り替える二地域居住スタイルはヨーロッパやアメリカでは当たり前におこなわれています。
避暑地に別荘を持つというような贅沢ではなく、500㎡くらいの土地に床面積70㎡までのセカンドハウスが土地込みで五百~六百万円で入手できれば、日本でも二地域居住スタイルは根付くはずです。
3人の仲間で共同建築をすると1人の負担は二百万円で済みます。
都市で大きな震災が発生した時には疎開先にもなります。

国産の木材をつかい建築時のCO2 排出 を極力おさえ、建て替え時や増築・移設時にそれまでの材料を繰り返しつかえるような家であれば100年住宅でなくともCO2の固定はずっと続きます。
また組立て分解が自由でいろいろなものが繰り返し作れるリユース可能な建材であれば、
ライフサイクルに合わせて多様な用途に利用できるはずです。

つみっくは オープンソース 的な開発手法をとります。スタートしたばかりの建築システムです、社会のなかで役立つシステムになるには一つ一つのパーツを積上げるように多くのみなさまからのアイデアの提供、協力と応援が必要です。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

株式会社つみっく 代表取締役 三島 昌彦