Wallcell(ウォルセル)工法とは、木製ブロック「つみっく」を用いた セルフビルド の建築工法を言います。
セルフビルドは、日本ではまださほど広まっていませんが欧米では比較的一般的なものです。
日本人のつかう「日曜大工」のニュアンスよりはもう少し高度な技術を持つ素人が物置、ガレージはもちろん、ときには住宅までも自分たちでこつこつ建ててしまうことをいいます。
中国ではスケルトンマンションを買ったのちにスケルトンインフィル方式(注) で住みながら自分好みの住居空間に仕上げる人々がたくさんいます。
注意)スケルトンインフィル方式とは?
間仕切り壁や内装、設備工事等がされていないマンションなどの構造空間だけを買って、残り工事を住人自らが、あるいは建築業者とは別業者に発注してオーダーメード施工する工事方法をいいます。
スケルトン(構造躯体)+インフィル(内装、設備)インフィルが自在になるようあらかじめ設計されたスケルトンであれば人生の各ステージにあわせて部屋割りそのものを組み替えることで住空間を有効に使えます。 「つみっく」はがらんとしたスケルトン空間を素人が間仕切るには最適な建材です。
このページを読んでいらっしゃるあなたは子供のころ上部にイボイボを持つプラスティックブロックおもちゃに夢中になった経験をお持ちのはずです。
あのおもちゃのように上下のブロックを互い違いにはめこみ、積上げることで実際の建築を可能にできないかという発想が開発の原点となりました。
ブロックは, 間伐材 を含むスギ材だけから製造された合板(3層,厚さ7 mm)を用い,左図に示すような形状に製造されたものです。
間伐材の需要喚起を目指し,素人でも容易に建設・解体・移設が可能であるように開発中です。
従来,建築資材のイメージは「重い・かさばる・汚い・加工が難しい」が一般的でしたが,WallCell工法は強度等の性能を確保した上で「軽い・スリム・きれい・加工は最小限に」を各パーツの開発コンセプトとしています。
ブロックの大きさはレギュラー型で高さが450 mm,幅(壁面の厚み)が100 mm,長さは100 mm刻みで300~900 mmの7種類があります。
したがって構築物は平面において
100 mmモジュール設計
となります。
ブロックは上から見るとモジュールあたり72 × 72 mmの角型空洞をもつので壁面は上下に貫通するパイプを内包した構造となります。
このパイプは配線,配管スペースとしても機能し,ボルト鉄筋の通り道にもなります。この場で「壁面」という言葉を用いますが,正確には柱と 筋交 とを含む 耐力壁 を想いおこして頂くと幸いです。
従来のセルフビルド(Self Build)は木材をチェーンソーやノミ、カンナなど技術が必要な工具で素材を加工して建てます。
時には建設重機等を利用しなければならず、日本では建築基準法の絡みもありとてもハードルの高い趣味と思われがちでした。
しかし、この木製ブロック「つみっく」を利用した新しいセルフビルド工法、Wallcell(ウォルセル)工法なら積み木やブロック遊びをするように木質ブロック「つみっく」を組み合わせていくだけでだれでも簡単にセルフビルドを楽しむことができます。
ログハウスなどのセルフビルド工法は欧米では比較的一般化しているにもかかわらず,わが国においては欧米ほど普及しているようにみえません。今後セルフビルド工法がより普及するためには次に示す条件が満足される必要があります。
これらの条件を十全に満たす工法・システム開発を目指し木質ブロック「つみっく」を用いたWallcell(ウォルセル)工法は開発されました。